大貫妙子「黒のクレール」透明な歌声が素敵です!

「黒のクレール」をはじめて聞いたのは社会人2年目の時に後輩からもらったカセットの中に入っていて、その幻想的なメロディーと繊細で透明な歌声に一瞬で虜になりました。


大貫妙子さんは1973年、山下達郎さん、村松邦男さんらとシュガー・ベイブを結成、その後1996年からソロ活動を開始しました。

 

「黒のクレール」は、1982年9月21日に発売された大貫妙子の6枚目のアルバム「クリシェ」に収められており先に発売された「ROMANTIQUE」、「アヴァンチュール」とともにヨーロピアン三部作と呼ばれています。

 

ここから「シュガーベイブ」の曲調から抜け出して、ヨーロピアンな音楽の世界観を創り出していきます。


アルバムタイトルの「クリシェ」とは、フランス語で「常套句」「決まり文句」という意味。

 

そして「クレール」とは「明るい、透明な、明瞭な、明快な、明白な、明るく、光」といった意味になります。

 

つまり、「黒のクレール」というタイトル自体は逆説的ものになりますね。



大貫さんの歌詞の魅力は、「全体を流れるストーリー」にあるのではなく、歌詞の中の断片的なフレーズが、聴く者の想像力を喚起するところにある」と、インタビューに答えています。

 

また、

「私も音楽で大事なのは、メロディー、サウンド、歌詞の順番なんです。

 

数多のクラシックには歌詞なんて乗ってないわけで、メロディーとサウンドがあれば音楽は成立する。

まあ、基本はメロディーですよね。

 

鼻歌でもいいわけだし、鳥がピーピーと鳴いているのにもメロディーがあるし。

 

メロディーとサウンドがしっくりいっていないものは、いくらいい言葉が乗ってもなんか気持ち悪い」

と語っています。