「恋するカレン」はアルバム『A LONG VACATION』の収録曲で、1981年6月21日に発売された通算8作目のシングルとしてリリースされました。
「A LONG VACATION」
「ア・ロング・バケイション」は、1981年3月21日にリリースされた大滝詠一のスタジオ・アルバムです。
「ロング・バケイション」はコンサート聞いているというスタイルになっています。第1曲の「君は天然色」の開始前にチューニング風景を収録、「FUN×4」のエンディングには拍手とアンコールがなされ、それに応じる形で「さらばシベリア鉄道」が始まり、アルバムが締めくくられます。
飛ばして聞くようなハズレの曲が一曲もありませんね。
売上は発売(1982年)1年で100万枚を突破、さらに2020年時点での累計売上は300万枚以上に達します。
収録曲
SIDE A
君は天然色
Velvet Motel
カナリア諸島にて
Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語(ストーリー)
我が心のピンボール
SIDE B
雨のウェンズデイ
スピーチ・バルーン
恋するカレン
FUN×4
さらばシベリア鉄道
「恋するカレン」
「恋するカレン」は、振られた瞬間の、全てがスローモーに見える感覚、自分と目の前にいる「カレン」が恋に落ちてしまうのを目の当たりにしてしまう。そんな、映画や小説のようなシーンを、大滝詠一さんのサウンドと、松本隆さんの詞が表現しています。
カレンは恋人ではなく、仲のいいガールフレンドなんでしょうね。ふられるのが怖くて告白ができない状態が続いている関係。
そんな彼女がダンスパーティで背が高くルックスがいい友人と恋に落ちてしまい、それを壁際で見ている主人公。
彼女は主人公の気持ちを知っていたのでしょうね。 それでも、眼はあわすけど、頬は彼の肩の上に。
ふと眼があうたびせつない色の / まぶたを伏せて頬は彼の肩の上
かたちのない優しさ / それよりも見せかけの魅力を選んだ
私は、「頬は彼の肩の上」からの、ラストパートに向けての間奏がドラマティックで、たまらなく大好きです。
大滝詠一さんは、豪華なバックに負けてしまうと、ボーカルの出来栄えは60点といい、お蔵入りまで考えたらしいのですが、それだけの厳しさがあったから、ここまでの完成度の高い作品になったのだと思います。