カテゴリ:藤圭子



1960年代末から1970年代初頭にかけて、夜の世界に生きる女の感情を描いた暗く陰鬱な楽曲を、独特のドスの効いたハスキーボイスで伸びやかかつ深々と歌い上げ、その可憐な風貌とのギャップも相俟って一世を風靡しました。
菊池章子 星の流れに
作詞した清水みのるさんは、終戦して間もない頃に、東京日日新聞(現在の毎日新聞)に掲載された女性の手記が目にとまりました。従軍看護婦だった彼女は、奉天から東京に帰ってきましたが、焼け野原で家族もすべてを失くしたため、「夜の女」として生きるしかないわが身を綴った内容でした。